
中古マンションを購入して、自分好みにリノベーションしたいと考える方が増えています。とはいえ、気になるのはその費用です。リノベーション費用は、工事内容や広さ、こだわりの程度によって大きく変わります。そこで本記事では、費用の内訳や相場、地域差などをご紹介します。これから計画を立てる方はぜひ参考にしてみてください。
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中古マンションを自分好みに!リノベーションの魅力とは
マンションを買うとき「新築がいい」と思っている人も多いかもしれません。しかし実は、中古マンションを買ってリノベーションする方法にも多くの魅力があります。以下では、中古マンションをリノベーションする魅力について見ていきましょう。
価格を抑えてマイホームを手に入れられる
中古マンションの魅力のひとつは、新築と比べて物件価格が安くなることです。築年数がたった物件ほど価格は下がる傾向があり、とくに築20年を超えた物件は価格の下落がゆるやかになるため、安定した価格で購入できます。
そのため、多くの人が築20年前後の物件をリノベーション前提で選んでいます。その分の予算をリノベーションにまわすことで、より満足度の高い住まいが手に入るのです。
自分好みの空間をつくれる楽しさ
中古マンションをリノベーションするもうひとつの大きなメリットは「自分の好きなように家をつくれること」です。
新築マンションではあらかじめ決められた色や素材から選ぶだけのことが多いですが、リノベーションなら壁の色や床材、キッチンやお風呂など、すべて自分で選べます。「こういう家にしたい」という理想がある人にとって、自由に設計できるのはとても魅力的です。
また、物件価格を安くおさえることで、その分デザインや設備にお金をかけることもできます。家に「自分らしさ」を求める人に、リノベーションはぴったりの方法です。
立地の良い物件が選べるチャンス
駅に近い、学校やスーパーが近くにあるなど、便利な場所にはすでに多くのマンションが建っています。そのため、新築よりも中古マンションのほうが、立地条件の良い物件を見つけやすいのが特徴です。
しかも、新築マンションは人気のエリアに建つと価格が高くなりがちですが、中古であれば同じエリアでも手ごろな価格の物件を見つけることができます。
「通勤しやすい場所がいい」「子どもが通いやすい学校の近くに住みたい」など、立地にこだわりたい人にとっても「中古+リノベーション」はおすすめです。
中古マンションのリノベーションで「できないこと」
中古マンションを買って、自分好みにリノベーションするのはとても魅力的です。しかし、マンションにはルールがあり、自由に変えられない場所もあります。
せっかく買ったのに「思っていたことができない」とならないように、あらかじめ知っておきたいポイントをまとめました。
共用部分は自由に変えられない
マンションの窓や玄関扉、バルコニーなどは「共用部分」とされていて、自分の好きなように変更することはできません。
たとえば、古いマンションで窓を新しくしたくても、サッシの交換はできないので、内側にもう一枚窓をつける「内窓」の工事で対応します。バルコニーも同じで、ウッドデッキなどを置くのはOKでも、固定したり穴を開けたりするのはNGです。
また、玄関ドアの内側にシートを貼るなどの小さな工夫はできる場合がありますが、これもマンションによってルールが違います。気になる部分がある場合は、必ず管理会社に相談して確認しましょう。
水まわりの移動には注意が必要
お風呂やキッチン、トイレなどの「水まわり」は、マンションの中でもとくに工事の難しい場所です。リノベーションで位置を動かすことも可能ですが、配管の位置によっては難しかったり、工事費用が高くなったりします。
「キッチンを対面式にしたい」「トイレの場所を変えたい」など、希望がある場合は、物件選びの時点から配管の位置や床下の構造などを確認しておくと安心です。リノベーションしやすい物件を選べば、後から大きなトラブルになるのを防げます。
すべての間取り変更ができるとは限らない
広いリビングにしたくて壁を取りはらう、というのはよくあるリノベーションのパターンですが、マンションの構造によってはそれができないこともあります。
たとえば「壁式構造」と呼ばれるタイプは、壁そのものが建物を支えているため、その壁を壊すことができません。
また「天井を高くしたい」「コンクリートを見せたい」などの希望も、できる住戸とできない住戸があります。とくに最上階の住戸は、天井裏に断熱材が入っていることが多く、コンクリートをむき出しにする工事は難しいことがあります。
内装に強いこだわりがあるなら、物件選びの時点でよく確認しましょう。
マンションごとのルールにも注意
マンションによっては、リノベーション自体をあまり歓迎していない場合もあります。たとえば、これまで一度もリノベーションが行われたことがないマンションでは、管理組合が慎重になり、工事を許可してもらえないこともあるようです。
また「フローリングは禁止」「工事時間は○時まで」など、細かいルールが決まっている場合もあります。こうしたルールは、購入前に渡される「重要事項説明書」や「管理規約」に書かれているので、しっかりチェックしましょう。
わからないことがあれば、管理組合や不動産会社に質問して、納得してから購入を進めるのが大切です。
中古マンションのリノベーション費用っていくらかかる?
中古マンションをリノベーションしたいけれど「費用はどれくらいかかるの?」と気になる人も多いのではないでしょうか。リノベーションの費用は、内容や広さ、場所によって大きく変わります。以下では、費用の内訳や相場をご紹介します。
リノベーション費用の内訳を知ろう
リノベーションにはいろいろな工程があり、それぞれに費用がかかります。
まず「解体工事」で不要な壁や設備を取り除き「木工事」や「電気・配管工事」で新しい間取りや設備を整えていきます。それぞれの工程には専門の職人さんが関わるため、人件費も必要です。
また、使う素材や設備によっても費用は変わります。キッチンやお風呂などをどのグレードのものにするかで、金額に大きな差が出ます。
さらに、全体のデザインを考えてもらうコーディネーターへの依頼費や、工事を仲介する会社への手数料なども必要です。
このように、リノベーション費用は「どんな家にしたいか」によって、大きく変わってきます。
地域や広さでも費用は変わる
リノベーションの費用は、地域によっても差があります。
たとえば、東京では50〜60㎡のリノベーション費用が800〜1,400万円ほどかかるというデータがあり、その一方で、大阪では同じ広さでも800〜1,100万円ほどと、少し安くなる傾向にありました。
また、面積が広くなればなるほど工事の量も増えるため、費用は上がっていきます。加えて、同じ広さでも仕上げの内容や使う素材、間取りの変更範囲によって価格は大きく変わります。
予算に合わせて、どこまで工事をするのかをしっかり考えることが大切です。
リノベーションの平均費用と費用を左右するポイント
ある調査では、中古マンションを購入してリノベーションをした人の平均費用は約516万円という結果が出ています。ただし、これはあくまで平均で、内容によって数百万円〜1,000万円以上かかることもあります。
費用を大きく左右するのは、工事の範囲や設備のグレードです。たとえば、壁を取り払って間取りを変えたり、キッチンやお風呂を移動させたりすると、配管や電気の工事が増えて費用が上がります。
また、こだわりのキッチンをオーダーで作るか、市販のものを選ぶかによっても大きな差が出ます。つまり、リノベーション費用には「正解の金額」はなく、どこにどれだけこだわるかがポイントとなるといえるでしょう。
リノベーションで費用が大きく変わるのはどこ?
リノベーションは内容によって費用が大きく変わることがあります。せっかくの家づくりも、予定より大きく予算がふくらんでしまうと不安でしょう。
以下では、費用が変動しやすいリノベーションと、比較的費用が安定している工事内容をご紹介します。予算の組み方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
大きく費用が変わりやすいリノベーション
費用が大きく変動しやすいのは、素材やデザインの選び方によって価格が上下しやすい工事です。
フローリングや天井、壁などを作る大工工事は、使う素材やデザインのこだわりによって金額が大きく変わります。また、オーダーで作る収納棚や造作家具、ガラスや扉なども、サイズや素材、仕上げ方によって費用が大きくなることがあるでしょう。
さらにキッチンやお風呂、トイレなどの水回りも同様で、シンプルな設備にするか、高機能な設備にするかで金額が大きく変わります。こだわりのある場所ほど予算の余裕を見ておくことが大切です。
比較的費用が安定しているリノベーション
予算を立てやすい、費用の変動が少ないリノベーションもあります。
工事中の養生(床や壁を傷つけないためのカバー)や掃除、現場の管理費などは、どの物件でも大きく変わりません。
また、照明の取り付けやコンセント・スイッチの設置、ガスや水道の配管工事なども、設備の種類や数によって多少変動することはありますが、基本的には大きな差は出にくい部分です。
費用をおさえながらリノベーションしたい人は、こういった工事内容に注目しておくと安心です。
やや変動があるリノベーションにも注意
費用が「そこそこ」変動しやすい工事もあります。古い設備や壁・床を壊して処分する「解体・撤去作業」は、ゴミの量や処分方法によって費用が変わるケースが多いですが、そこまで大きな変動ではないでしょう。
また、モルタルを使って床や壁を仕上げる作業や、クロスや塩ビタイルなどを貼る作業も、デザインや仕上げ方法によって多少費用が上下します。塗装作業についても、塗る面積や色、仕上がりの質によって価格に差が出やすいです。
これらの工事は、打ち合わせをしっかり行いながら、予算に合わせた内容を決めていくことが大切です。
ここに気をつけて!リノベーション費用が大きく変わるポイント
リノベーションを考えるとき、どれくらいの費用がかかるのかはとても気になるポイントです。しかし、リノベーション費用は「どこで、何を、どれくらいするか」によって大きく変わってきます。
以下では、リノベーション費用に影響しやすい4つのポイントを紹介します。予算を立てる前に、ぜひチェックしておきましょう。
広さが変われば費用も変わる
リノベーション費用にまず大きく影響するのが「物件の広さ」です。リビングやキッチン、トイレなど、リフォームする面積が広ければ広いほど、必要な材料の量も増えますし、職人さんの作業時間も長くなります。
たとえば、同じような内装デザインであっても、50㎡と80㎡では必要なフローリング材や壁紙の量が大きく違います。設備も同様に、広いキッチンや浴室にする場合はそのぶん高額になることもあるでしょう。
リノベーションの予算を考えるときは「どれくらいの広さをどの程度変えるか」を最初にしっかり考えておくことが大切です。
間取り変更や内装のこだわりで変わる
リノベーションで人気の「間取り変更」や「内装デザイン」も、費用に大きく影響します。特に水まわり(キッチン・浴室・トイレなど)を大きく動かす場合は、配管工事が必要になるため、費用がかさみやすくなるでしょう。
また、内装の仕上げや使う素材のグレードによっても金額は変わります。キッチンでいえば、既製品かオーダーメイドか、食洗機をつけるかどうかなどでも差が出ます。
「おしゃれな壁紙にしたい」「タイルにこだわりたい」などの希望も、細かくなるほど費用が上がりやすいので、希望と予算のバランスを見ながら計画を立てましょう。
階数によっても費用が変わることがある
意外と見落としがちなのが「物件の階数」です。とくにマンションの高層階の場合、リノベーション工事で使う材料や道具を運ぶのに時間や手間がかかるため、追加費用がかかることがあります。
たとえば、エレベーターが狭くて資材が乗らない場合は階段を使って運ばなければならず、人件費が余分に必要になるケースも少なくありません。また、大型のユニットバスやキッチン設備などを搬入する際も、設置場所によってはクレーンを使う必要が出てくる場合もあります。
物件の階数や搬入経路は、事前に施工会社とよく相談しておくと安心です。
地域によって工事費も変わる
同じ内容のリノベーションでも、地域によってかかる費用に差があります。たとえば、東京や都市部では人件費や資材費が高めになることが多く、地方では比較的安く済むことが多いでしょう。
また、地域によって工務店や職人さんの数が違うため、人気のある会社だと予約が取りづらく、費用が高めに設定されている場合もあります。
インターネットで相場を調べたり、複数の会社に見積もりを取ったりして、自分のエリアの相場を確認しておくと安心です。リノベーションは地域の特性も考えながら進めましょう。
ムダなくお得に!中古マンションのリノベーション費用をおさえるコツ
中古マンションをリノベーションするなら、自分の理想を叶えつつ、できるだけ費用も抑えたいものです。
実は、ちょっとした工夫や選び方次第で、リノベーション費用を大きく節約することができます。以下では、無理をせずにコストをおさえるための4つのポイントをご紹介します。
間取りはシンプルに!水回りはそのまま
リノベーションでコストがかかりやすいのが、水回りの移動や細かい間取り変更です。
キッチンやトイレ、お風呂などの水回りは、配管工事が必要になるため、移動させると費用が一気に上がります。そのため、元の場所を活かしたままのリノベーションがおすすめです。
また、部屋を細かく仕切るよりも、広々としたワンルームのような間取りにすることで、壁を作る手間や費用を減らすことができます。間仕切りをなくすことで、開放感のある空間にもなり、住みやすさもアップするでしょう。
壁紙や床材はシンプルにまとめる
壁紙や床材の選び方でも、リノベーションの費用は大きく変わります。壁は場所ごとにデザインを変えるのではなく、全体を同じクロスで統一すると、材料費や施工の手間を抑えられます。
床材も、天然木のフローリングではなく、合板フローリングやクッションフロアなどのリーズナブルな素材を選べば、コストをおさえることが可能です。見た目もきれいで手入れがしやすく、コストパフォーマンスに優れています。
オーダーメイドより既製品を選ぼう
キッチンやドア、収納などは、オーダーメイドにするとどうしても費用が高くなりがちです。
少しでもコストを抑えたいなら、既製品の中から選ぶことをおすすめします。最近の既製品はデザインや機能も充実しているので、十分満足のいく空間に仕上げることができるでしょう。
建具(ドアや収納など)も、既存のサイズや仕様に合うものを選べば、追加の加工費用がかからず、工事もスムーズに進みます。「使いやすさ」と「コスト」のバランスを意識して選ぶのがポイントです。
設備はシンプルで機能的なものを選ぶ
水回りの設備をグレードアップすると、すぐに数十万円単位で費用が上がってしまいます。
特にトイレは、見た目や機能にこだわりすぎず、シンプルなタンク付きタイプを選ぶことで、費用をグッと抑えられるのでおすすめです。お風呂やキッチンも、基本的な機能が備わったタイプにすれば、快適さはそのままに、予算を守ることができます。
「おしゃれ」や「高機能」も大切ですが、必要な機能を見極めて、シンプルな選択をすることで、無理のないリノベーションが実現できます。
まとめ
中古マンションのリノベーション費用は、工事の内容や面積、こだわりの程度によって大きく変わります。相場としては数百万円から1,000万円を超えることもあり、特に水回りの移動や間取り変更、素材のグレードによって費用は上下します。予算を抑えるためには、希望する内容に優先順位をつけ、既製品を選ぶ、シンプルな間取りにするなどの工夫が大切です。事前に見積もりを取り、無理のない計画を立てましょう。
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引用元:https://www.simplehouse.co.jp/
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