間取り別こだわりポイント
リノベーションは、ライフスタイルやニーズに合った快適な環境を作り出すために、大規模な工事を行い、現在住んでいる家や中古で購入した物件を自分好みにカスタマイズすることです。
ここでは、リノベーションを行う際にこだわるべきポイントについて、間取り別に紹介していきます。
玄関
リビングなどと比べてリノベーションの優先度は下がってしまいがちですが、訪れる人に最初の印象を与える玄関は、家の顔とも言える特別な場所です。玄関は、日常的に使用するものを収納するスペースが欠かせません。
コートや靴、傘などを整理整頓できる収納スペースを設けると、日々の生活がより快適になります。
また、風通しのよいデザインや通気口を設けることで、清潔で快適な玄関環境を作り出せます。収納などの機能面だけでなくデザインも工夫すると、心地よい印象を与えるでしょう。
リビング
さまざまな活動が行われるリビングだからこそ、
導線やインテリアの配置など、家族のニーズに合わせて選択することが大切です。
たとえば、大きな窓やバルコニー、オープンプランのデザインを採用すれば、室内と屋外を自然につなげることができます。たっぷりの自然光や心地よい風を感じられ、広々とした開放感を得られるでしょう。
その際、生活導線を取り入れた配置を意識すると家事も快適です。リノベーションの際には、開放感あふれるデザインや快適な照明、そして適切な家具の配置と選択にこだわり、魅力的なリビングを実現しましょう。
キッチン
キッチンは日常的に使われる場所であり、毎日料理をする場所なので、機能性と効率性を重視しましょう。よく使う人の意見を取り入れ、機能性と効率性を重視しながら、使いやすさや快適さを追求することが大切です。
たとえば、作業スペースや調理器具などの収納スペースを広く確保し、調理の流れがスムーズになるように配置します。調理スペースやシンク、コンロなどの配置を考慮することで、料理のしやすさが変わります。
パントリー
パントリーは、食品やキッチン用品の収納に特化したスペースです。可動棚や引き出しを活用して、食材を分類しやすく整理整頓できるようにします。
パントリーを設置する際には、食品の鮮度や保存状態を保つために、通気口や換気扇を設置することをおすすめします。また、水やお米などの重たい食材を運ぶことも考慮して、玄関からのスムーズな導線を整えることも大切です。
可能であれば、玄関からすぐにパントリーに入れると、使い勝手が向上するでしょう。
ワークスペース
近年、リモートワークの普及にともない、多くの人々が自宅で仕事を行う機会が増えています。ワークスペースのリノベーションでは、日常生活と仕事専用のスペースを分けることで集中力を高め、快適で効率的な作業環境を整えることが大切です。
余裕があれば、個別の部屋や仕切られたエリアの確保、外部の騒音を遮断するために適切な窓やドアの断熱性や、防音性を考慮することも重要です。ワークスペースは散らかりがちな場所でもあるため、必要な設備や道具の収納スペースを設け、整理整頓しやすくしましょう。
趣味部屋
趣味に特化した部屋では、趣味に必要な設備や道具をきちんと収納できるスペースを設けると、より魅力的に演出できます。個室などのスペースが確保できなくても、廊下や通路などを活用してみるのもいいかもしれません。
壁や床の素材、クロスやカーテンのデザイン、家具や装飾品などを自分の趣味やスタイルに合わせて選びましょう。
ペット
ペットが快適に過ごせる環境を作るために、安全な内装材や収納スペース、食事トイレの場所なども考慮することも重要です。
床材や壁材の選択には、掃除がしやすく傷や汚れに強いなど、耐久性のある素材を選びましょう。猫なら運動不足にならないようにキャットワークの設置や、日向ぼっこするスペースを確保したりなど、リラックスできる場所を設けるのもいいかもしれません。
自転車置き場
自転車を保管するスペースでは、使い勝手がよく、出入りしやすい場所に配置することが重要です。
玄関やエントランスからの直接出入りができる場所や、自転車を出し入れしやすいスペースを確保しましょう。その際、雨や直射日光などから保護する屋根付きを選択すれば、自転車の錆びや色あせを防げます。
トイレ
トイレは日常的に使用する場所であり、最も汚れやすい環境でもあります。リノベーションする際には、消臭対策や湿気対策、耐久性などの機能面も考慮しましょう。
せっかく自分好みにリノベーションしても汚れやすく清潔さを保ちにくければ、劣化が進んでしまいます。将来、修繕費用を発生させないためにも、適切な内装材や換気設備を選びましょう。
トイレに多くのスペースを確保できない場合は、便器の高さや形状に着目しましょう。タンクなし一体型便器や、自動洗浄機能を備えたトイレを選ぶことで、空間を確保したまま清潔さの維持を図れます。
浴室
浴室は1日の疲れを取り、リラックスや癒しの場として使用します。しかし、浴室は湿度が高くなりやすく、水あかやカビで自然に汚れてしまいます。
リノベーションする際は、掃除しやすい設備や素材を選ぶことが重要です。浴室ドアや通気口は取り外して洗えるものや、水はけのよい壁や床材を選ぶことも効果的です。
ほかにも一部の浴槽には、ボタンを押すだけで浴槽を自動的に洗浄してくれる機能が備わっているタイプもあります。
暖炉
暖炉はただ暖をとるだけでなく、インテリアとしてもおしゃれで、かつ火が爆ぜる音や薪の匂い、炎のゆらぎなど楽しみ方は多岐にわたります。
暖炉は特別な雰囲気を演出しますが、使用には安全性を考慮しなくてはいけません。適切な排気システムや防火対策、火を取り囲むガードなどを設置し、安全な環境を確保しましょう。
暖炉は、ガス式暖炉・電気式暖炉・薪ストーブ・バイオエタノール暖炉などさまざまな種類があります。それぞれにメリットやデメリットがあるため、ニーズに合わせた選択をしましょう。
また、暖かい空気は上へ上がってきます。暖炉をリノベーションする際は、同時に空気を攪拌させるシーリングファンなどの導入も検討することをおすすめします。