住宅ローンの審査はローンを借りるにあたって通過しなければならないもので、審査の流れはどこも同じようなものです。でも、初めての方は、知識がないので不安ですよね。ここでは住宅ローン審査の流れ、審査の基準、審査で押さえておきたいポイントについて解説していきます。
住宅ローン審査の流れ
住宅ローン審査の流れとしては、大きく分けて事前審査と本審査のステップがあります。自分が借入れたい金額が決まったら、事前審査の申し込みをします。
事前審査は、不動産会社の「この人に販売しても大丈夫かな」という判断に使われる側面もあります。用紙には個人の年収、勤め先、資産、年齢、家族構成などを記入します。
結果は数日、長くても1週間で出ます。事前審査を通過したら今度は本審査ですが、事前審査が通過できているのであればよっぽどのことがない限り通過するのが通例です。
ここでいうよっぽどのこととは、「消費者金融での多額の借金を隠していた」「源泉徴収票や課税証明書などを確認したら収入がなかった」「自動車ローンがのこっており、希望借入れ金額を返済できる見込みがない」「所有しているとされていた不動産が他人名義だった」などといった場合になります。
本審査に通過したら、ローン実行日を決定して晴れてローンが降りることになります。
住宅ローン審査の基準
住宅ローン審査は、文字通り「対象の方が住宅ローンを借りて、しっかりと返済できるのか」を審査するものです。逆を言えば、金融機関から支払い能力のないと判断された方は審査に落ちることになります。住宅ローン審査の基準に決まったものはありませんが、
上記の通り「払える見込みがあるか」が基準になるので、あらゆる収入が審査対象になります。まず、金融機関が一番期待するのが給料になります。給料は、勤めている会社が倒産しない限り基本的には期待できる収入で、安定して定期的に期待できる収入は金融機関を説得するのに最も有効なものです。
事業を営んでいる方は事業収入が対象です。金融機関が特に気にするのは事業の安定性です。金融機関は基本的に季節や政府や業界の政策に大きく影響される業態を嫌います。収入が安定しないからです。その場合は、長期的な事業の収益を証明できる資料を提出することで補完する必要があるでしょう。
預貯金、不動産収入、金融資産も対象になります。特に金融機関に対して説得力があるのが不動産収入でしょう。預貯金は使えばなくなりますし、金融資産は負ければなくなるどころか負債になる可能性もあります。
不動産収入は、不動産が焼失したり、空室ばかりであったりすれば収入にならないですが、空室がなく長期的に安定して収入があるのであれば給料と同じくらいの信用性を持つ根拠になるでしょう。これらの収入から逆算して金融機関は貸し出せる金額を計算することになります。
住宅ローン審査で押さえておきたいポイント
住宅ローン審査で押さえておきたいポイントは何より「借入れ金額は自分にとって妥当なのか」ということを頭に入れておくことです。
住宅ローンは借金です。借金は当然返さなければならないものです。せっかく、素晴らしい住宅を建築したり、購入したりしたとしても日々の生活に困るほど借入れをしてしまっては何のために借入れをしたのかわからなくなってしまいます。
そのようなことにならないように、自分の年収、預貯金などはもちろん、将来の家族構成、キャリアプラン、ライフスタイルなども総合的に判断して決定すべきものなのです。また、審査に落ちてしまった方で、ローンを通過させたいと思っている方は、「借入れ金額の変更」「新たな収入の証明」をすることをおすすめします。
審査に落ちるということは、上記の通り、「この人にはこの金額を貸すのは危険だ」と金融機関が判断したからです。原因は大きく分けて「借入れ金額が収入に対して多すぎる」か「借入れ金額を返済できる根拠がない」ということが考えられます。
前者に対応するには単純に借入れ金額を適正な減額すれば審査に通過できるでしょう。後者の場合は、給料だけでなく、預貯金、不動産収入、金融資産、相続の見込み金額などの根拠を提示することですんなり通過できることも考えられます。
金融機関によっては、給料が安定していなくても、それ以外の収入がしっかり確保できていたり、今後の事業のしっかりした見通しを示したりできれば通過できることも考えられます。審査基準は金融機関ごとに異なりますので、最初の金融機関はダメだったが、次は通過できたということは多くあります。あきらめずにトライすることも大事になるでしょう。
まとめ
住宅ローン審査の流れ、審査の基準、審査で押さえておきたいポイントについて解説してきました。住宅ローンの審査通過可否は場合によっては人生を大きく変えるきっかけになる転機になることもあります。
確実な返済計画の作成はもちろんのこと、収入を証明できる資料はしっかりと集めておきましょう。上記を参考に、住宅ローンの審査についての知識を持ち、有効な対策を打つようにしましょう。